電波オークションに総務省「鉄壁」

1.9兆円の財源に野田、仙谷、真砂が動いたが、先読みしていた桜井局長の「防衛線」に腰砕け。

2012年1月号 BUSINESS

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電波オークション――総務省が通信事業者、テレビ局などに電波を割り当てるのではなく、市場の競争原理に従って割当先を決める制度の通称である。本誌11年3月号は、民主党が閣議決定までしたこの制度の導入が、総務省の手によって葬り去られた内情を詳細にレポートしたが、一度封印された電波オークションが突然また息を吹き返した。野田佳彦首相の強い指示を受け、電波オークション復活に動き出したのは民主党政調会長代行、仙谷由人である。「こういうことこそ、民主党がやらねばならない政策だ」政調会長の前原誠司の陰に隠れて、存在感に陰りが見えた仙谷は、これぞ失地回復とばかりに動き始める。野田にも動かねばならない明確な理由があった。財政破綻を目前にして消費税率引き上げに邁進する野田は、側近らに「歳入の増収策や冗費削減に手を拱いたまま、ただ増税総理の名前だけ残るのは、なんとし ………

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