2012年1月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第69回]
この連載はこの回で筆を擱く。5年9カ月の間、いつも自分のどこかに「硯の海」があった。磨った墨を貯めておく硯の海にいつも何か言葉たちがうごめいていた。最終回なので身辺雑記もまじえて筆者の周辺で起こったことを書く。*この連載でも取り上げたことのあるナベツネこと渡邉恒雄氏に叛旗を翻した清武英利前読売巨人軍代表兼ゼネラルマネージャーに会った。私のテレビ番組に出てもらったのだが、私自身も昔は社会部記者だったことと、子どものころから巨人ファンだったのでこの騒動には大いに興味があった。一体、何がねらいで清武氏はあのような行動を起こしたのだろう。勝算はあったのだろうか、などわからないことだらけだった。番組を含めて1時間ばかり話を聞いてわかったような気がした。実は何もねらってはいなかったのである。読売新聞グループにおける渡邉氏の独裁者ぶりは、新聞業界では知 ………
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