「ダンピング蟻地獄」に嵌ったホテル経営

客室稼働率は回復しても、値下げした客室単価は元に戻らない。プリンスなど有力ホテルチェーンは再編必至。

2012年1月号 BUSINESS

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12月1日、「札幌グランドホテル」(札幌市中央区)などを経営する大手レジャー会社グランビスタホテル&リゾート(東京都中央区、佐々木成人社長)が企業再生支援機構の支援を受けることが決まった。同社は旧三井財閥系の北海道炭礦汽船(北炭)が1958年に設立した「三井観光開発」が前身。北炭の会社更生法申請(95年)などの影響で財務が悪化したため2005年にメーンバンクの三井住友銀行から200億円の債務免除を受けるとともに、大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツがスポンサーになって設立した新会社に事業を移し、経営再建中だった。記者会見で「2度目の破綻」の原因を問われた副社長の須田貞則は「リーマン・ショック後も事業再生は順調だったが、東日本大震災のダメージが大きかった」と答えた。グランビスタは大和証券SMBCの傘下に入った後、06年3月期から10年3月期まで5期連続で最終赤 ………

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