原料高騰「ネオジム磁石」から日本メーカーが撤退する日

2011年12月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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日本企業が世界をリードする分野の一つに、ハイテク産業に使われるネオジム磁石がある。高温のもとでも強烈な磁力を発揮し、しかも軽い。ハイブリッド車のモーターやエアコンのインバーターなどは、この磁石なくしては成立しない。その基本特許は日立金属が握っており、ネオジム磁石を製造するTDK、信越化学工業は日立金属に特許料を支払っている。中国にもメーカーがあるが、いずれも日立金属からのライセンス生産だ。この特許が2014年で期限を迎えることで、日本と中国の産業地図ががらりと塗り替わる可能性が高まっている。ネオジム磁石に欠かせないディスプロシウムは、レアアース(希土類)の中でも突出した値上がりを示している。他のレアアースと違って、産地はほぼ中国国内に限られているうえ、中国政府が採掘枠を猛烈に絞っているため、2年間で20倍という凄まじい高騰ぶりだ。ディスプロシウム ………

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