株価対策で巨額含み損白川日銀総裁のジレンマ

2011年12月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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昨年末、日銀は「包括金融緩和」を打ち出し、タブーを破って株価指数連動型の上場投資信託(ETF)の購入に踏み切った。買入限度は4500億円でスタートしたが、東日本大震災などを受けて1・4兆円に拡大した。既に買入残高は7千億円を突破しており、来年6月末まで買い入れを続けるという。しかし白川方明総裁の奮闘も空しく株価は下がり続け、日銀は数百億円規模の含み損を抱えてしまった模様だ。日銀が購入しているETFは、日経平均株価(225種)や東証株価指数(TOPIX)に連動するタイプ。買入額は1回当たり200億円程度にすぎないが、売り先行の株式市場では「干天の慈雨」というべき貴重な買い手となり、「アンチ日銀」の市場関係者も珍しく喝采を送っている。だがユーロ危機の深刻化に伴い、足下ではこうしたETFも大幅に値を下げているため、日銀のバランスシート上で巨額の含み損が発生しているのは確 ………

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