アップルに死角はないのか。快進撃が止まらない。7～9月期の決算は、売上高・純利益ともに第2四半期としては過去最高となった。iPhone4Sを発売した10～12月期は、これを上回る数字となるのは確実だ。カリスマ創業者スティーブ・ジョブズを失っても、株価は400ドル前後の高水準のままだ。好調を下支えしているのは、iPhone（iOS端末）の上に構築された「垂直統合2.0」型のエコシステム（本来の「生態系」という意味から転じて、共通の収益構造を持つ複数企業の集合体をさす）である。これが端末とコンテンツ（音楽やアプリの配信）のレイヤーを牛耳り、通信事業者を土管化しているのだ。スマートフォン（スマホ）のOS（基本ソフト）シェア争いでアップルを抜いたグーグルのアンドロイドも好調だ。アプリ（応用ソフト）配信のプラットホーム「アンドロイドマーケット」に30万タイトル近くが登録されている ………