米国で飛び出した新聞「NPO化」論

2011年12月号 連載 [メディアの急所]

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日本新聞協会発行の「新聞研究」11月号の記事「変わりゆくジャーナリズムと担い手」が示唆に富む。筆者は朝日新聞の山中季広ニューヨーク支局長。「9・11」以降の10年間に米国の新聞は「直近の5年だけで200紙以上の地方紙が休刊した。20年前まで全米に計6万人いた新聞記者は、今や4万人に減った」といい、ワシントン・ポストのレオナルド・ダウニー元編集主幹は「歯止めをかけるには、報道機関をNPO化し、寄付を受けやすくし、各大学に報道機能をもたせるべきだ」と提案する。米連邦通信委員会(FCC)が今年末発表する調査報告書「コミュニティーから見た情報の需要」も重要だ。米誌「ニューズウィーク」の元記者、スティーブン・ワルドマン氏らが全米を調べた結果、地方紙が休刊した地域で不祥事が頻発しているという。一例はカリフォルニア州ベル市で昨年発覚した公金着服事件。地元紙が98年ごろ休刊 ………

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