三菱UFJが狙う米バンク・オブ・ザ・ウェスト

2011年12月号 BUSINESS

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世界中が欧州債務危機に怯えるなか、モルガン・スタンレーへの巨額出資で味をしめた三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の首脳陣がまたしても買収案件に色気を見せている。欧州債務危機を巡っては、ソブリン債などの損失から生じる銀行の資本不足が金融危機を引き起こさないよう、欧州連合は域内の銀行に対して自己資本の大幅な増強を求めている。対象とされた70行は、来年6月末までに狭義の中核的自己資本(コアTierⅠ)比率を9%に引き上げる必要がある。欧州銀行監督機構の試算によれば、不足している資本金額は1064億ユーロ(約11兆円)。債務危機がイタリアやスペインにも波及する事態になれば、最終的な資本不足額はさらに上回ると推測されている。だが、危機の終息が見通せない以上、自力での資本増強は極めて困難。ギリシャ向け与信の大きい仏銀などは資産圧縮によるコアTierⅠ比率の引き上 ………

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