一川「素人」防衛相が大チョンボ

普天間のカギを握るグアム米軍基地工事。ピンチの日本勢が縋る準州知事に礼も言えず。

2011年11月号 POLITICS

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「私は安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」9月2日、野田内閣の認証式の前に、防衛大臣、一川保夫が記者団に語ったこの発言に、防衛官僚らは凍りつき、国民は失笑した。それはそうだろう。中国は経済の急激な発展を背景に軍事費に膨大な予算を割き、アジアで圧倒的な存在感を示している。一方、日本が頼みとする同盟国、米国は長引く景気低迷に苦しみ、バラク・オバマ大統領は今後10年間でおよそ3兆ドル(約230兆円)の財政赤字削減計画を9月19日に発表して、国防費に大ナタを振るうことになった。アジアでの米国のプレゼンスは確実に低下すると予想されている。日本を取り巻く軍事状況が様変わりしようとしているこの時期に、国防のトップが自ら「素人」と発言、それを文民統制とはき違えるのだから、自衛隊関係者が天を仰ぐのも無理はない。その素人大臣 ………

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