筋金入りの鹿野、はぐらかす枝野に加え、「転向組」の玄葉、平野が陣取る新内閣。「平成の開国」への道は険しい。
2011年10月号 BUSINESS
野田佳彦首相は「党内融和」を御旗に国政の停滞を打破しようとしているが、鉢呂吉雄経済産業相が「ほら、放射能」や「死のまち」という失言で辞任に追い込まれ、出鼻をくじかれた。菅直人前政権が途中で投げだした「平成の開国」を推し進め、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を早期に決断できるのか。閣内に抵抗勢力を抱え、首相の突破力が問われよう。「日本が世界のヒト、モノ、カネ、知恵とリンクするために、全世界との経済連携を進める」――。野田首相は政権構想で高らかに宣言した。野田ビジョンとして、経済連携の重要性を訴えた部分である。だが、「全世界との経済連携」は単なる総論にすぎない。日本にとって当面の焦点になっているTPPについて、構想では直接触れなかった。TPPは、米国や豪州など9カ国が交渉中で、米オバマ政権は11月にハワイで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で ………
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