「輿石・樽床」幹事長室は穴だらけ

前原政調会長、仙谷同代行の強力布陣に比べ、いかにも弱体。300人もの衆院議員を統率できるか。

2011年10月号 POLITICS

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野田佳彦首相は参院議員の輿石東氏(民主党参院議員会長)を幹事長に起用した。参院議員が与党の幹事長に就いた例はなく、政界関係者の度肝を抜く人事だった。輿石氏は、民主党が野党だった時代から「参院のドン」として君臨してきたが、衆院では馴染みが薄い。その「不備」を補うため、樽床伸二・元国対委員長を幹事長代行に指名し、「衆院のことは任せる」と公言した。幹事長は党側の顔として選挙を仕切り、党のカネと組織・人事を握る。輿石氏の手腕は未知数である。

「内向きの論理」が命取り

輿石氏は75歳。山梨県教職員組合出身で、長年、日教組の専従を務め、徹底した「組織重視」の政治手法を得意とする。そこに付き合いの長い自民党の青木幹雄元参院議員会長から学んだ「経世会流」の組織掌握術が加味されている。民主党の参院議員は、伝統的に三つのグループに分かれている。輿石氏が牛耳る旧社会党系、平田健二参院 ………

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