国税OB税理士「面倒みます」会社

顧問先の斡旋はもう役所に甘えられない。そこで大物先輩が後輩に手をさしのべたが、評判はイマイチのよう。

2011年10月号 DEEP

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タックス・ゲート(税の門)とは、なんともシンプルで分かりやすい社名だ。この門をくぐると、国税OB税理士を紹介してくれる。税務調査に怯える企業にとって、「当局の視点」を持つOB税理士は「防人(さきもり)」である。彼らには、国税に対する防御を伝授してもらう一方、「お手柔らかな調査」を期待する。驚いたことに、企業と国税OB税理士を結ぶ絶妙なマッチングシステムの会社は、昨年9月にタックス・ゲートが東京都千代田区に設立されるまで存在しなかったのである。理由は、国税局が制度としてOB税理士を斡旋していたからだ。幹部職員(税務署長、国税局部長など)は、確定申告作業が一段落する毎年7月になると、定年まで1~2年を残して「勇退」するのが慣例だった。人事の停滞を避けるのが目的だが、そうなると早期退職分の生活保障が必要になる。幸い、国税OBは23年以上勤務し、一定の講習を受 ………

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