両国訪問は、在韓米軍の重しが外れる「2015年問題」への軍事的布石か。韓国も相互不可侵へ動く兆し。
2011年10月号 GLOBAL
「党と軍隊の幹部は、不滅の対外活動業績を積み上げ、祖国に無事に戻った総書記に祝賀の花かごを贈った」――8月27日の朝鮮中央通信は、1週間にわたりロシアと中国を相次いで訪問した金正日総書記の帰国をこう報じた。「不滅の対外活動業績」とは何か。日本のメディアや評論家の分析は、「金総書記 露中から帰国 経済支援求め6000キロの旅」(読売新聞8月28日付)などと、深刻な経済難解消に向けた支援要請のための両国訪問だったという論が主流である。さらには、ロシアへの出発直後には、「北朝鮮は訪露を通じて、中国一辺倒の経済依存という内外の印象を払拭する一方、中国に対してもロシアとの接近を見せつけ」(産経新聞8月21日付)るという分析もあったが、訪露の帰途、連携するかのように中国へ直行したのだから、こうした分析も一面的であろう。北朝鮮情勢に明るく、韓国政府に近いソウルの消息 ………
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