2011年10月号 連載 [政々堂々 第34回]
野田佳彦政権がスタートした。内閣と民主党役員人事の布陣をみると、野田首相は事実上の「集団指導体制」で政権を運営しようとしているようだ。大方の議員がなんらかのポストを得たのだから、権力がうまく均衡すれば安定するだろう。だが一歩間違えれば、再び内紛と混乱が生じかねない。*集団指導体制は前原誠司政調会長と仙谷由人政調会長代行、藤井裕久党税制調査会会長の人事に象徴されている。これは言うまでもなく、野田政権の最重要課題である増税をにらんだシフトである。野田首相は東日本大震災と福島第一原発事故の復旧・復興を第一に掲げているが、どんな復興を目指すかというよりも、復興財源をどうするかに焦点を当ててきた。本来、住民の立場に立てば、たとえば復興特区の規制緩和をどう進め、税制の優遇措置や補助金、さらに地元が自由になる財源をどう手当てするかが肝心の問題であるは ………
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