「リビアの次」シリアが粘れる理由

イスラエル、レバノン、イラクへの内戦波及を恐れ、米欧とも腫れ物に触るように慎重だ。

2011年10月号 GLOBAL

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チュニジア、エジプト、リビアの独裁政権を崩壊させた「アラブの春」は、次は中東のどの政権を倒すのか。チュニジアではベン・アリ大統領が騒乱発生から約1カ月で権力の座を追われ、エジプトでは30年間も続いたホスニ・ムバラク政権が崩壊するまでに18日しかかからなかった。アラブ人は心中こう考えただろう。「政権転覆はそれほど難しいことではなかった。ムバラク政権をこれほど短期間で引きずり下ろせるとわかっていたら、エジプト国民はとうにそうしていただろう」シリアでも3月半ばに民主化要求デモが発生し、バッシャール・アサド政権も崩壊は時間の問題と予想する人々が多かった。だが、半年経った今、シリアの場合はチュニジアやエジプト、リビアと明らかに異なることが見えてきた。この4カ国とも少数独裁政治体制下にある警察国家で、縁故主義や汚職が蔓延し、失業率は高く、政治的発言の自由 ………

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