「民公連携」鍵握る細川と成田

細川時代の「選挙制度の黒子」が突如、首相官邸入り。「穏健な多党制」をエサに公明党を抱き込む思惑だが……。

2011年10月号 POLITICS [「選挙制度改革政局」の幕開け]

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永田町を妖怪が彷徨っている。「穏健な多党制」という妖怪が――。野田佳彦新内閣が本格始動した9月5日、政界に波紋が広がった。震源地は書店に並んだ月刊誌「潮」10月号。版元が公明党の支持母体である創価学会系の出版社なのは周知だ。「『コンセンサス形成型』の政治をめざせ」。こう題した6ページの論文を寄稿したのは比較政治を専門とする駿河台大学教授の成田憲彦。折しも2日の組閣直後、野田が成田に内閣官房参与を委嘱したという情報が流れた矢先だった。内閣・与党関係や統治機構のあり方を巡って助言を受ける名目で、9日に発令した。野田ブレーンが公明党・学会系メディアに登場した生臭さに加え、論考が政局の急所を突いていたから耳目を集めた。ズバリ、3月に最高裁が一票の重みの格差を憲法違反と断じた衆院の選挙制度の改革である。成田は民主、自民両党が衆参ねじれ国会で激突、政治が動か ………

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