家庭の借金は抑えても、地方の特別目的会社や開発業者は借金漬け。高収益も指導力も眉ツバだ。
2011年9月号 BUSINESS
中国経済はこれからも高度成長を続けるという強気論が根強い。残念ながら、そうした見方にはすべて大きな欠陥がある。その反論を提示しよう。第一に「中国の不動産価格が高騰しすぎだとしても、この不動産バブルは借金漬けだった米国の不動産バブルとは違う」という見解。確かに中国では、不動産購入のための家庭一世帯当たりの借入金額は比較的低い。だが、それは端的な真実を物語っていない。中国の対国内総生産(GDP)比の融資残高は150%を超えており、対GDP比債務残高もほぼ200%に達しているからだ。これは明らかに誰かが多額の借金をしていることを示している。もちろん、中国で最大の債務者といえば、地方政府のほか、特別目的会社LGFV(Local Government Financing Vehicle)、そして不動産開発業者であることは分かっている(編集部注=LGFVとは、銀行が直接地方政府に融資できないため、名目 ………
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