2011年9月号 LIFE
テレビの人気者で、創作落語を作って演じる一方、上方落語協会の会長でもある桂三枝(68)の六代目桂文枝襲名(7月16日、東京で記者発表)には、期待感と意外性の二面の反応がファンの間に広がった。2005年3月、74歳で死去した五代目は、地唄を取り入れた「立ち切れ線香」や、はめものと称する鳴り物をふんだんに使った「浮かれの屑より」「胴乱の幸助」など上方色の強いはんなりとした芸の持ち主。女性を描かせたらピカイチと言われた艶っぽい芸風で、文化庁芸術祭賞、上方お笑い大賞など数多くの賞を受賞している。また、弟子の育成にも熱心で、六代目笑福亭松鶴、三代目桂米朝、三代目桂春団治とともに「上方落語の四天王」と呼ばれて、戦後、絶滅状態にあった上方落語を、現在の約220人の大所帯にまで繁栄させた功労者でもある。上方落語きっての大名跡である文枝を襲名するのは、一番弟子の三枝、 ………
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