「TSMC」に席巻される日本の電子機器産業

2011年8月号 BUSINESS

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半導体受託生産最大手である台湾積体電路製造(TSMC)の存在感がにわかに高まってきた。日本の半導体大手が収益の柱としてきた最先端ビジネスを取り込むだけではなく、太陽電池や発光ダイオード(LED)といった新エネルギー市場にも本格参入する。同社は経済産業省が主導する国家プロジェクトにも参画。日本が差別化の核にしてきた部品・材料技術も入手しようとしている。国内半導体産業は昨秋以降、回復の途上にある。エコポイントなどの経済復興策の終了、円高定着、原料高に加えて震災によるサプライチェーンの寸断が大きく足を引っ張っている。数少ない好調部門はスマートフォンとタブレットパソコン向け高機能デバイス。いずれも軽薄短小デザインと長持ちするバッテリー技術が要であり、このために回路線幅が20ナノメートル台の微細な次世代プロセス技術が必要とされる。ところが国内大手は次世代 ………

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