孫正義が狙う東電「送電網」

脱原発は口実。経産省幹部らとの会食での本音は、原子力部門分離後の切り売りを狙う「ハゲタカ」だった。

2011年8月号 BUSINESS

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「エイ、エイ、オー!」フジテレビのニュースキャスターから神奈川県知事に転身した黒岩祐治の合図に合わせ、会場に参加者の掛け声が大音声となって響き渡る。異様とも思える熱気だった。6月26日、黒岩の音頭で「太陽経済かながわ」と銘打つイベントが横浜市内で開かれた。ブームとなった「脱原発」の掛け声に、会場は1300人を超える入場者であふれ返っていた。お目当ては、あの人、孫正義ソフトバンク社長である。東日本大震災後に自ら福島に足を運び、私財100億円をポンと寄付して脱原発を謳う財団を設立した。そして本誌前号の記事(「孫『メガソーラー音頭』の肚の中」)で報じたように、休耕田を利用した「メガソーラー」の伝道師になるなど、なにかと人騒がせな人物である。孫の呼びかけで35道府県が参加する「自然エネルギー協議会」が設立されたが、黒岩も参画を表明した知事のひとり。この日の ………

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