2011年8月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日本、ドイツの技術をベースに開発した高速鉄道を「自主開発」と言い張って米欧で特許取得を狙う中国のしたたかさには恐れ入るほかない。憤慨するのは、新幹線の本流を自負するJR東海だ。山田佳臣社長は6月29日の定例会見で「新幹線技術は、国内のメーカーと旧国鉄の技術陣の長きにわたる汗と涙の結晶」と訴えた。新幹線技術を中国に渡したのは川崎重工業だが、同社はJR東海から事実上、出入り禁止を食らっている。同社の葛西敬之会長はかねてからの対中警戒論者だが、その懸念が的中。JR東海は今、さらなる技術漏洩へのガードを固めている。取引先には、技術部門に中国人がいるかどうかの確認を要求。中国人社員をJR東海の担当にはつけないようにプレッシャーをかけているという。中国側は新幹線技術を自家薬籠中の物としており、JR東海が恐れるのは、虎の子のリニア技術が漏れることだ。しかし、メー ………
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