2011年8月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日本政策投資銀行は室伏稔社長(伊藤忠商事元会長、79)の後任に、富士銀行(現みずほフィナンシャルグループ)元頭取の橋本徹氏(76)を起用。2代連続で民間出身がトップに就いた。政投銀は前身の日本開発銀行時代を含めると、室伏氏の前まで5人の総裁は皆、大蔵事務次官OB。しかし、株式会社化を控えた07年に室伏氏が起用されるや、財務省は「指定席」をナンバー2に振り替えることで天下り先を確保した。今回も「民間社長を招くのは既定路線」(財務省幹部)と、副社長職をキープする道を選んだ。依然、政投銀の株式を100%保有し、支配下に置いている。さらに、震災復興を理由に、政投銀の完全民営化スケジュールを3年遅らせ、20~23年とした。橋本新社長は76歳と高齢であり、霞が関では「財務省は橋本氏の次の社長ポストを狙っている」と囁かれる。一方、政投銀以上に次の体制が注目されるのが国際 ………
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