仙谷が牛耳る東電「資産査定」調査委

2011年7月号 BUSINESS

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東京電力の原子力発電所事故は依然深刻な状態が続く。今後の賠償支払いと廃炉にかかる費用は十数兆円規模に上るとみられ、東電がすでに実質債務超過に陥っているのは間違いない。政府は東電の「頓死」を避けるため「原子力損害賠償支援機構」の新設案を柱とした支援スキームをまとめた。すなわち「東電を生かさず、殺さず、ゾンビ状態に置き、賠償責任と電力供給義務の双方を果たさせる」(財務省幹部)プランだ。そして、東電の現状を見極めるために「経営・財務調査委員会」を5月24日、内閣官房に設置した。調査委員会は東電の資産査定を進め、経営実態や経費の削減余地を調べ、3カ月をめどに報告をまとめる。東電は6千億円規模の資産を売却し、今期5千億円のコストを削減する方針だが、政府は「国民負担を減らすため、リストラや資産売却を積み上げられないか、徹底的に確認する」(官邸筋)という。 ………

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