自民党がとことん早期解散の党利党略を貫けば大連立は実らず、「郵政解散」のような異常事態になりかねない。
2011年7月号 POLITICS [度し難き「ゾンビ首相」]
「現場の話を聞くだけでなく、実行が重要だ。聞いた中身は2011年度第2次補正予算を含む政府の次の対策にしっかり盛り込みたい」6月11日。首相の菅直人は東日本大震災の被災地、岩手県釜石市を訪れてこう力をこめた。与野党から総スカンで早期退陣を迫られた「下士官宰相」がこの期に及んで十八番(おはこ)の現地視察を思い立ったのは6日朝だ。突然、菅から執務室に呼びこまれた秘書官たちは「すわ、正式な退陣表明か」と思わず居住まいを正した。「2次補正に向けて改めて被災地を見たい。今週末に調整してくれ」まさかの指示に、首相官邸に脱力感が充満したのは言うまでもない。菅「仮設住宅に入った人が生活できるようにする。がれきの処理、さらには福島第一原子力発電所の収束。それらに一定のメドがつくまで責任を持って仕事をさせてもらう」自民党の谷公一「がれきの処理は最低でも3年かかるんで ………
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