2011年6月号 DEEP [ディープ・インサイド]
4月初め、三菱商事の小林健社長は被災した取引先企業を見舞い、多くの死者・行方不明者を出した仙台市臨海部で自衛隊の遺体捜索活動を目撃した。「復旧・復興には長期間かかる」と確信した小林氏は、鍋島英幸副社長をヘッドとする災害対策本部に「息の長い支援の枠組み作り」を指示した。同社は4月12日、100億円の震災復興支援基金の創設を発表。大手商社は震災直後、横並びで4億円の義捐金を発表したが、三菱商事はこれに100億円上乗せする。個人で100億円を出すソフトバンクの孫正義社長を別にすれば、大企業の支援は5億円どまり。ライバル商社の役員は「金額もすごいが、支援内容も濃密。今回は参りました」と言う。基金の柱は①災害遺児・高齢者支援に25億円、②就学困難な大学生500人に毎月10万円×4年間の緊急奨学金に25億円、③被災者向けの社宅・寮などの提供10億円、④復旧支援に当たる200団体に対 ………
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