東電の資産売却が本格化海外発電事業が注目の的

2011年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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福島原発事故の損害賠償額は数兆円に及ぶ。政府は東京電力の支払い支援の枠組みを整える方針だが「第一義的責任は東電にある」(政府筋)という立場。東電が4月末に発表した役員報酬50%削減などの対応についても、枝野幸男官房長官は「利用者が納得できるものではない」と、さらなるリストラを求めた。売却対象は、東電が保有する大量の有価証券のほか、国内外に抱える非中核事業や子会社となる見通しで、すでに日米欧の投資銀行は東電に事業売却プランを示し、協議に入っている。注目される売り物はフィリピンの「ティームエナジー・プロジェクト」といった海外発電事業。「大手商社などと組み、米欧アジアで発電事業に参入したが、まだ利益体質になっていない」(米銀幹部)。東電は公的管理下に入る可能性が高く、「海外発電まで手が回らなくなる」(同)と見られる。一方、国内では3千億円規模の不 ………

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