「官と民のヌエ」の化けの皮。保有CBの株式転換をちらつかせ、イオンと森トラストを脅すとは。
2011年6月号 BUSINESS
こらえても、たまらず悔しさがにじみ出てしまう。そんな記者会見だった。4月20日、全国で20館のファッションビルを運営するパルコ(東証1部)の社長、平野秀一は退任発表の記者会見に臨んでいた。「経営の自主独立は確保できたと思う」。こう話した平野は、5月28日の株主総会をもって正式に社長を退任し、専務執行役に退く。そして、自ら身を引くことを決めた理由としてこうも述べた。「株主と経営陣が対立したまま総会に突入すると、社員やテナントに不安を与える」平野は専務執行役の立場から、自らが社長時代に作成した中期経営計画を実行していきたい、と今後の抱負も語った。しかし大株主、森トラストに対する“だまし討ち”が挫折したあげく、形ばかり残ったポストでそんな大それた真似ができるだろうか。なぜなら今回の退任劇、つまり「パルコの乱」の発端は、自らが仕掛けた“奇策”にあったからだ ………
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