2011年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
日銀の白川方明総裁(1972年入行)の任期満了(2013年4月8日)まで残り2年を切った。通常なら日銀は年内に「次期総裁」の候補者を固め、政府との人事抗争に備え万全の態勢を敷く。従来の予想でいけば、次は稲葉延雄元理事(現リコー経済社会研究所長、74年入行)で決まりだ。稲葉氏は企画畑のエースであり、入行時から「将来の総裁候補」として育てられてきた。日銀退行後、経済同友会の桜井正光前代表幹事のブレーンを務め、リコーが新設したシンクタンクの初代所長に招聘されている。実は同友会は日銀の「財界応援団」であり、これまでも有力OBが総裁に就任するまで面倒をみてきた。速水優氏は代表幹事から、また福井俊彦氏は副代表幹事から、それぞれ日銀総裁の座を射止めている。ところが、東日本大震災が日銀総裁人事にも影響を及ぼす事態となった。震災直後、白川総裁は躊躇することなく巨額の資 ………
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