「日当たり生産量」が平時の半分以下の非常事態。今期はリーマン・ショックを上回る大減益の恐れ。
2011年6月号 BUSINESS
「今の生産・販売状況ではトヨタの2012年3月期決算はリーマン・ショック後に大赤字に転落した時よりひどいことになるかもしれない」こう話すのは、自動車メーカーの内情に詳しい証券アナリストだ。大震災直前の3月9日、トヨタ自動車は豊田章男社長が記者会見を開き、中期経営計画「グローバルビジョン」を発表。世界販売台数が現状の750万台程度で推移しても、「できる限り早い時期に営業利益率5%(利益額1兆円)を実現する」と、章男社長は自信たっぷりだった。実際、固定費の削減が進み、販売面でも北米市場が一時に比べて回復したことや、東南アジアなどで好調に推移しているため、早ければ12年3月期に営業利益が1兆円に近づくと見られていた。ところが、事態は暗転。トヨタは販売網や系列を含めた生産体制の規模が巨大なだけに大震災で受けた被害も甚大だ。今年4月の国内新車販売台数(軽自動車含 ………
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