「浜岡停止」菅首相の綱渡り

「浜岡を斬って他を守る」。最終局面で首相を突き動かしたのは、疎遠になっていた仙谷の一言だった。

2011年6月号 POLITICS [ 冴えない「首相の決断」]

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「首相の決断」とは何だろうか。「大変良かった。海江田万里経済産業相にしっかりと説明してもらったことによっていい形ができた」中部電力が静岡県の浜岡原子力発電所の全面停止を受け入れた5月9日夜。首相の菅直人は官邸を出る際、記者団の問いかけにこう答え、心の底から安堵した表情をのぞかせた。それはそうだろう。大型連休の谷間の6日夜、菅が海江田を従えて突然の記者会見でぶち上げた浜岡全面停止の「要請」。それは一国の「首相の決断」の重みを致命的に損ないかねない綱渡りの政治手法だった。

法的根拠なき一方的「要請」

「政治的パフォーマンスだ。民主党政権は結論だけが突然出てきて、思考過程はブラックボックスだ。政府がこれほど無責任だと、企業内行動の倫理観にも影響しかねない」日本経団連会長の米倉弘昌は9日の記者会見で、菅の「要請」をこき下ろした。経団連は大企業嫌いの民主党政権とはかねて折り合 ………

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