住民より先に逃げる日本メディア

記者の健康が何より大事。放射能に怖じ気づく日本の新聞・テレビは現地取材に行かない。

2011年6月号 DEEP

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東日本大震災がきっかけで起きた東京電力福島第一原発の事故は、広島・長崎への原爆投下以来の放射能禍となり、報道機関は当初、現場から逃げたり、取材することに尻込みした。「第4の権力」として居丈高に君臨してきたマスメディアが、実は非力で信用できないことをはっきり国民に示してしまったようだ。「ロイター」「AP」「東京電力提供」「NHKテレビから」。福島第一原発事故を伝える朝日新聞の記事に付けられた写真の説明には、撮影したカメラマンや記者の氏名ではなく、提供先が連日掲載された。

海外メディアとフリーに依存

4月8日付朝日新聞朝刊の「(原発事故による)避難をめぐる政府方針が対象となっている住民たちを揺さぶっている」とする記事にも、福島県南相⾺市で不明者の捜索に当たる防護服姿の警察官の写真が添付されていたが、APの配信だった。周辺住民への避難指示は当初、福島第一原発から半径3キロで、地震 ………

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