2011年5月号 DISASTER [大震災・インサイド]
大震災の被害を受けた三菱ケミカルホールディングスと三菱ガス化学に統合機運が高まっている。両社は茨城県の鹿島コンビナートや岡山県の水島コンビナートに生産拠点を構えるが、主力の鹿島の操業停止が長引いており、「経営の一体化を進め、復旧を急ぐ」(化学大手)との観測が浮上している。三菱ケミカルが三菱ガスにTOB(株式公開買い付け)を実施、完全子会社化する案が有力だ。三菱ケミカルは三菱グループの「化学の盟主」を自負。これまでに三菱樹脂や田辺三菱製薬を傘下に収め、昨年10月には前身の三菱化成工業から分離した同根の三菱レイヨンを完全子会社にするなどM&Aに積極的だ。三菱ケミカルは中期5カ年計画でも最終年度(15年度)に売上高を5兆円(10年度見込み3兆1900億円)まで引き上げる目標を掲げており、小林喜光社長は5年間でM&Aに5千億円を投じる方針を打ち出した。その一方で、三 ………
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