国難に集まらぬ「予備自衛官」

7千人の招集目標にもかかわらず、最初に集まったのは400人弱。年間86億円の予算を使いながら、何たる欠陥制度。

2011年5月号 DISASTER

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3月11日発生した東日本大震災で自衛隊は3月30日現在で10万6300人(後方支援要員、艦艇乗組員、航空基地要員などを含む)、艦艇50隻、航空機541機を災害派遣に参加させた。参加人員は3自衛隊の現員23万人の46%余に当たる。どの国の軍でも人員の多くが学校、補給処、多数の事務所等々に割り当てられるから、総兵力の約半数の投入は総出動に近く、自衛隊史上最大の作戦となった。今回自衛隊の初動は驚くほど敏速で防衛省が対策本部を設置したのは地震発生4分後の14時50分、岩手県知事が14時52分、宮城県知事が15時02分に自衛隊派遣を要請した時点では、すでに第6師団(山形県東根市)、第9師団(青森市)は出動準備を始め、情報収集のヘリコプターが発進していた。自衛艦隊司令官は14時50分に「出動可能な全艦艇は直ちに出港せよ」と命じ、15時25分には横須賀から最初の13隻が出港した。3自衛隊が救助した ………

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