2011年5月号 DEEP [ディープ・インサイド]
大震災の発生で、衆院解散・総選挙による政権奪還戦略の見直しを迫られている自民党――。谷垣禎一総裁は菅政権との大連立を拒む一方で、震災復興策や原発対応については協力姿勢を示している。こうした中、党内では「来春までと期限を定め、直後に解散を行うことを条件に大連立を組む案」が囁かれ出した。党執行部の一人は「菅さんの退陣を求めたところで、彼は絶対に辞めない。自ら震災復興を指揮するつもりだ。ならば、復興政策を盛り込んだ12年度予算を審議する来年3月までは協力し、予算が成立したら速やかに解散することを前提に連立するのも一計だ」と言う。大連立を条件にした、事実上の「話し合い解散」である。そこには、「菅首相のまま総選挙を戦うほうが自民党に有利」との読みもある。谷垣総裁が大連立に消極的なのは、政権延命の道具にしようとしている菅首相への不信感があるためだが、森 ………
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