「小さい政治」見つけた

2011年4月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第60回]

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政治がどんどん小さくなってゆく。チュニジアから始まってエジプト、バーレーン、リビアと中東がビッグバン(大爆発)しているのに、わが国の政治はそんなことには関心を示さず、ごくごく矮小なことにのみ現(うつつ)を抜かす。取るに足らぬ話がきっかけになり、それについてのコメントがテレビで流れ、そのコメントにまただれかが怒ったりして問題が独り歩きする。挙げ句は世間を騒がせたとかいう理由で陳謝したり、場合によっては大臣のポストを投げ出さざるを得なくなる。前原誠司外相が在日外国人献金問題の責任を取って辞任した。「私の政治献金をめぐる問題で国会審議を停滞させるわけにいかない」というのが理由である。政治的に傷つかないうちに潔く辞任した方がいい、という周りの勧めもあったのだろう。だがどうして外相という大事なポストを、一番重要な時期に投げ出すのかさっぱりわからな ………

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