視界不良の菅・小沢決戦

誤算の果てに93年の宮沢内閣不信任政局の再現を狙った「壊し屋」か。大地震が民主党分裂を止めるか。

2011年4月号 POLITICS [政治休戦はどこまで続く]

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3月11日に突如、襲った東日本大地震は最後の大勝負を思い描きつつあった民主党元代表・小沢一郎にまたも大誤算となりかねない気配だ。首相の菅直人「救国のため協力するということでよろしくお願いする」自民党総裁の谷垣禎一「災害復旧のための2011年度補正予算も必要になるだろう。全面的に協力する」11日夕の首相官邸。衆参ねじれ国会で出口の見えない泥仕合を繰り広げていた与野党は一転、緊急党首会談で政治休戦を申し合わせた。「衆院解散・総選挙」「首相退陣」といった物騒な言葉が飛び交ってきた永田町の空気は一変した。菅はこの日に発覚した在日外国人からの政治献金疑惑でいよいよ瀬戸際に追い込まれると見られた矢先の悪運の強さだ。無論、多数の死傷者が出たうえ、東京電力の福島原子力発電所での放射能漏れの恐れから「原子力非常事態」を宣言。危機管理を一歩誤れば、政権が倒れかねな ………

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