レノボとNEC「片務契約」の落とし穴

中国政府の先兵「レノボ」と結んだ片務契約の中身に仰天。NECに国防産業を担う自覚はあるのか。

2011年4月号 BUSINESS

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「ニコニコしながら、記者会見でよく話ができるものだ。遠藤は自分がやったことがわかっているのか」とNECのOBは憤る。矢面に立たされたのはNEC社長の遠藤信博だ。1月27日、NECはパソコン事業で中国のレノボグループ(聯想集団)と提携すると発表。6月をめどにレノボが51%、NECが49%を出資する合弁会社「レノボ・NECホールディングス」を設立。NECはすべてのパソコン事業を同社へ移す一方、レノボは日本法人の研究開発や販売部門を新会社に組み込むことで、開発、生産、部品調達などを一元化するという。会見で遠藤はレノボと対等な立場での合弁設立であることを強調。日本市場でシェアトップのNECと中国ナンバーワンのレノボの「強者連合」で、世界市場での存在感を高めると息巻いたが、将来性のない事業を手放した内情は周知の事実だ。パソコン事業の過去の栄光を知るOBは、レノボへの「無血開城」 ………

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