菅の大罪「福島原発」判断ミス

東電は早くから「スリーマイル以上、チェルノブイリ未満」と報告していたが、100キロ圏内を見殺しにしたのか。

2011年4月号 DEEP

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千年に一度と言われるマグニチュード9.0の「東北関東大震災」は、深く大きな傷を日本列島に残した。しかしこれを「天災」と諦めることはできない。地震、津波の被害は天災と言えるかもしれないが、東京電力福島第一原発1~4号機の爆発または損傷と放射能の拡散は「人災」以外の何物でもない。菅直人首相と官邸スタッフ、そして民主党内閣は、東電から再三の報告があったにもかかわらず、実態を隠蔽し、住民の避難を遅らせて、最小限に防ぎえた被害を拡大させた疑いが浮上している。

100キロ圏内は避難必要

地震発生から3日目、計画停電初日の3月14日午後、電力ウォッチャーが声を潜めてささやいた。「チェルノブイリまでは行かないだろうが、スリーマイル島以上に深刻な状態になっているんだ」言うまでもなく、前者は1986年4月26日、旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発で起きた事故で、黒鉛炉が炉心溶融(メルトダ ………

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