三菱東京UFJ銀行が日銀に責任転嫁の顛末

2011年3月号 DEEP [ディープ・インサイド]

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メガバンクの10年度第3四半期決算が出揃った。市場関係者の多くが「国債等債券損益」に注目していた。これには伏線がある。昨年10月5日、日銀は新たな金融政策として「包括的金融緩和政策」を打ち出し、メガバンクは国債投資のポジションを膨らませた。日銀の金融緩和により金利が低下すれば、債券価格が上昇すると読み、国債への投資を拡大したのだ。確かに、金利はしばらく低下傾向を辿ったが、その後は反転し、上昇基調となった。このため、メガバンクは債券投資に損を抱えることになった。12月20日、財務省の国債市場特別参加者会合で驚くべき発言が飛び出す。要約すると「日銀の緩和政策を受け、10年度下期以降の債券運用スタンスを固めた。しかし、現状では、日銀に対して懐疑的にならざるを得ない」。つまりは債券運用の失敗を日銀に転嫁したのだ。発言の主は三菱東京UFJ銀行だった。これには日 ………

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