「みかじめ料」を出したら市民も罰

暴対法の抜け穴だった「反社」の排除条例案。市民を巻き込む決定打が東京都で今秋にも施行。

2011年3月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

東京都は2月8日、暴力団の一般市民社会への影響力排除を盛り込んだ暴力団排除条例案を都議会本会議に提出、可決されれば10月1日に施行される見通しとなった。「憲法違反だ!」と暴力団員がデモを行う珍妙な光景まで見られた暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)が施行されたのは19年前の1992年3月1日である。指定暴力団と“認定”された段階で、寄付金、賛助金、口止め料、みかじめ料(地回り組員への“用心棒代”)などの要求、債権取り立て、手形割引、不当な株や土地の取引といった行為はすべて禁じられた。暴力団の“威力”をカサに着た行為を刑法で封じ込めたわけで、暴力団構成員の数は減少、暴力団事務所や対立抗争事件も少なくなった。しかし同時に増えたのが「企業舎弟」「共生者」といった暴力団周辺者である。引退、脱会で暴力団を抜けた者が“堅気”を名乗ってビジネスを行う、 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。