辺境から世界を撃つ「日本映画大学」

巨匠今村昌平の遺志を継ぐ、日本初の4年制映画大学が発足。逆境に耐えられる若者こそ来たれ!

2011年3月号 LIFE [特別寄稿]

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『豚と軍艦』や『にっぽん昆虫記』『赤い殺意』など人間の欲望とエネルギーを生々しく描いて国際的な評価が高く、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した今村昌平の没後5年にあたる今年、その遺志を継いだ日本初の4年制映画単科大学として「日本映画大学」が発足する。映画産業の斜陽化で大手映画会社の撮影所が閉鎖され、監督や脚本家から俳優、撮影や録音、美術の技術者など、映画制作の現場を支える人材の育成システムは崩壊している。危機感を募らせた今村は生前、映画制作を目指す若者たちを集めて自前で専修学校を立ち上げ、「日本映画学校」として多くの人材を輩出してきた。4月に発足する「日本映画大学」はすでに30年以上の実績を持つこの学校を継承、発展させたもので、日本初の「映画大学」となる。米国ではUCLAやニューヨーク市立大ほか、大学の映画教育がハリウッドシステムを支える。英国 ………

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