有馬日記と賀川豊彦

「死線を越えて」理想家の絆

2011年3月号 連載 [日記逍遥 第26回]

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「賀川氏、井川氏、松前氏、三輪氏等が証人となってくれたら充分納得してもらへると思ふ」(昭和20年12月13日)巣鴨プリズンに出頭した翌日、有馬頼寧日記は「思想なり行動なりについて、何も後暗いことはない」とし、それを証明してくれる人として、賀川豊彦、井川忠雄、松前重義、三輪寿壮の名前をあげている。10日後には4人は1人に絞られる。「私など三十年最もアメリカの主義に沿ふた道を歩み来った様に思ふ。どこに非難さるべき何物があるか。賀川氏によってそれが紹介されるなら私の喜びこれに勝るものはない」大政翼賛会が日本のナチ党と見なされたため、事務総長であった有馬に戦争犯罪の容疑がかけられたのだが、社会事業や農民運動に関わってきたご本人には納得がいかなかった。GHQも気づいてはいたものの、身の証は自分でたてるしかなく、しかるべき証人をと思いを巡らすが、いつもその筆頭 ………

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