「諫早湾開門」でも優柔不断な菅政権

2011年3月号 連載 [LOCAL EYE]

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長崎県諫早市の国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門の開門調査問題で、決断しない政府に地元は不安を募らせている。常時開門を命じた昨年12月の福岡高裁の判決後、菅直人首相が上告を見送った結果、判決が確定。13年12月20日までの開門が決まった。問題は開門の方法と塩害対策、防災対策だが、開門を訴える佐賀県の漁民と、反対する長崎県の諫早干拓地の営農者の間で意見が鋭く対立する中、国は判決確定後1カ月以上たっても具体案を示さず、地元の利害関係者を苛立たせている。菅首相は上告断念によって常時開門を「政治決断」したわけだが、今後必要となる長崎県の営農者への補償など解決策を示していない。首相自身がしたことといえば2月4日、首相官邸で佐賀県の古川康知事と会談し、開門について「関係者にマイナスの影響が出ないようなやり方を佐賀県や長崎県と相談しながら進めていきたい」と述 ………

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