「ひねくれ一茶」の魅力

2011年2月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第58回]

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痩蛙まけるな一茶是に有  雀の子そこのけそこのけ御馬が通る  我と来て遊べや親のない雀  やれ打な蠅が手をする足をする  あの月をとってくれろと泣く子かな小林一茶の代表句である。一茶の名と、これらの句を知らぬ人はまずいないだろう。一茶が国民的俳人といわれる所以である。これほどたくさんの句が人々に知られている俳人といえば、松尾芭蕉に続くのは一茶である。与謝蕪村や正岡子規よりは、一茶の句のほうが人口に膾炙している。一茶は生涯に2万以上の句を作っている。われわれが読めるのはそのうちの1割程度だが、一茶は手当たり次第、多いときには一年に800も作句している。故郷、信濃の柏原(長野県上水内郡信濃町柏原)ばかりでなく、長野県全域、それに四国、山陽道などを俳諧行脚した『西国紀行』など、方々に句碑が建っている。「一茶調」と呼ばれる独特の魅力は、時代が変わっ ………

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