菅政権が倒れても、総選挙を避けたい民主党にとって、国勢調査に基づく一票の格差ほど都合のよい口実はない。
2011年2月号 POLITICS [錦の御旗は「選挙制度改革」]
折れそうな弱気と権力にしがみつく執念。崖っ淵に立つ首相の菅直人を「躁」と「鬱」が日替わりで襲う。1月13日、千葉市の幕張メッセで開いた民主党大会では「躁」だった。「子ども手当や農家の戸別所得補償は歴史上、画期的な政策と胸を張って構わない。絶対間違ってない」「我々世代の責任という認識で税制 ・社会保障改革は党派を超えた議論が必要だ。野党が参加しないなら、歴史に対する反逆行為だ」挨拶は内閣支持率の低迷への反省どころか、夜郎自大に終始した。その数日前は「鬱」を打ち明けていた。「気持ちが……萎えるんです」1月7日夜、東京・上大崎の日本ビデオニュースのスタジオ。首相として初めてインターネットの生番組に出た菅は「時の首相が自ら辞めていく原因がなんとなく分かるんですね」と際どいセリフを口にした。「俺はこんなに頑張っているのに何で評価されないんだ、と。思いが伝 ………
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