NHK会長人事「迷走」の隠れた元凶

赤っ恥をかかされた慶応の安西前塾長。実は「受信料をかすめとれ」と狙う総務省と民放の暗躍が裏に。

2011年2月号 POLITICS

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異様な会見だった。1月11日昼、NHK放送センターで安西祐一郎・前慶応義塾長(64)は、次期NHK会長に就任を要請しながら、土壇場で辞退を求めた経営委員会と小丸成洋委員長(福山通運社長、60)に怒りを爆発させ、涙を浮かべた。「悪意に満ちた風評に基づいて会長を選定しようとすること自体に不信感がある。私の気持ちとしては名誉毀損に値すると思う」自分をソデにしたNHKに乗り込み、名誉毀損だと公言すること自体、穏やかでない。実際は前日、小丸委員長らが安西氏の自宅を訪ね、「(放送法が定める)経営委員12人中9人の賛成を得られる見通しが立たない。ご辞退願いたい」と言われた安西氏がキレたという。12月19日に就任を要請され、再三の固辞を経てやっと27日に内諾したが、直後から「都内に居宅」「交際費」「副会長を同行」の3条件をつけたとの風評が流れ、経営委員の過半にソッポを向かれた安 ………

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