「新興国から先進国へ」と宣言した“カリスマ”ルーラの後継。インフレを避け安定成長できるか。
2011年1月号 GLOBAL
1月1日、ブラジルの新政権がキックオフする。新興国ブームの中で同国を世界的に注目される存在に引き上げたルーラ大統領からボールを受けるジルマ・ルセフ(63歳)はブラジル初の女性大統領。任期最終年に当たる2014年開催のサッカー ・ワールドカップに加え、16年のリオデジャネイロ五輪の準備も控える。過熱しかねない経済と国民の成長期待を制御しつつ、先進国入りへの道筋を確かなものにできるか。正念場に立つブラジル、新大統領の手腕が問われている。就任式まで1カ月余の11月末から12月初めにかけて、首都ブラジリアでは新大統領を中心に組閣と政策協議が進められていたが、その最中にリオデジャネイロ市では連邦軍を投入した大規模な麻薬マフィア掃討作戦が行われた。世界三大美港に数えられるリオには、丘陵部や周辺部に「ファベーラ」と呼ばれるスラムが点在する。ルーラ大統領を熱烈に支持し ………
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