パニックだった「国防素人」李明博

自制から断固対応へ二転三転の「大統領指示」。兵役経験がなく、これで「第二の挑発」があったら。

2011年1月号 GLOBAL

  • はてなブックマークに追加

与党ハンナラ党の有力議員が国会という公の場で「犬畜生」という放送禁止用語を発して物議を醸した。北朝鮮の延坪島(ヨンピヨンド)砲撃事件が発生した翌日だったが、北に対してではなく、矛先が李明博(イミヨンバク)政権に向いたものだった。「青瓦台(大統領官邸)と政府内の『犬畜生』たちに一言述べさせていただく」と切り出したのだ。何を問題視したかといえば、北の砲撃に対して李大統領が「戦火拡大を自制せよ」との指示を出したとされる点についてであった。本来、攻撃を受ければ2倍以上の反撃をすることになっている。ところが、延坪島に配置された長距離自走砲の故障という事情があったものの、北からの約170発の攻撃に対し反撃は80発にとどまった。「戦火拡大の自制という発想なんてありえない」がこの議員の主張であり、初動対応のアドバイスをした大統領の参謀たちの解任を要求したのだ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。