「日立工機」が架空取引帳尻合わせに走る日立

2010年12月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

日立製作所の子会社で電動工具大手の日立工機が架空取引をでっち上げ、業績を粉飾していたことが発覚した。日立が「事業の選択と集中」(中西宏明社長)を掲げる中、日立工機は本体との相乗効果に乏しく、ファンドや投資銀行は売却対象の有力候補に見立て、資産査定を進めていた。日立工機は過年度に遡り、決算の訂正を迫られた。買収交渉も中断を余儀なくされそうだ。日立工機はドイツの現地法人が架空の売り上げを計上する不適切な会計処理を繰り返していたと発表。水増し額は05年度から累計で売上高が96億円、営業利益で44億円に上る。同社は会長ら取締役の減俸、降格処分に踏み切り、ガバナンスの立て直しを急ぐ。これを受けて、日立は急遽、ハードディスク駆動装置を手がける全額出資子会社の日立グローバルストレージテクノロジーズを米国市場に株式公開する準備に入ったと発表し、「帳尻を合わせ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。