2010年12月号 BUSINESS
日産自動車が国内生産の「九州集約」へ舵を切った。「部品は低コストで品質向上が進む中国、韓国から極力輸入し、日本では組み立てだけ。人件費も極力抑える」。この条件を満たす「解」は、中国や韓国に最も近い九州工場(福岡県苅田町)しかない。裏返せば、本州からの部品調達は止め、追浜工場(神奈川県横須賀市)、栃木工場(栃木県上三川町)など他の国内工場は電気自動車、高級車、新型車の試作に特化する。世論や従業員、部品メーカーの過剰反応を恐れる日産は慎重だ。10月5日に発表したプレスリリースは「九州工場を母体とした新会社設立の検討を開始する。本検討は日本におけるモノづくり競争力を強化するために行う」などと遠回しな表現だ。九州工場についても「アジア地域のLCC(低コスト国)サプライヤー(部品メーカー)にも近く、また周辺にコスト競争力に優れたサプライヤーが集積するな ………
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